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コペルくん的読書日記

誰かと本の感想を語り合いたい寂しめなコペルくんです

日本のアニメは何がすごいのか 世界が惹かれた理由(津堅信之、2014)★★★ー0047

「日本のアニメがすごい」のは事実である。では、いまのままアニメをどんどん輸出すれば世界を席捲できるのかといえば、話はそれほど簡単ではない。

 アニメーション史研究家の津堅氏による、一般の方に向けて書かれたアニメの誤解を解きほぐす一冊となっています。アニメで外貨を稼ぐという観点(前提?)で書かれており、どのようにして現状に至ったのか、今後アニメはどうすればいいのかという筆者の意見について言及されています。

 

■なぜこの書籍を手に取ったのか

アニメビジネスに関して関心が出てきたので、周辺書籍を手当たり次第に読んでいます。

 

■気付きメモ(解釈あり)

・日本のアニメが世界へ進出できた理由は、インターネットによる功罪、すなわち「海賊版」によって認知されるようになった。

・しかし(だからこそ?)それほどアニメで稼げているとはいえない

・アニメはこのままでは未来がないらしい(筆者の推論)

・打開策のひとつが「聖地巡礼(作品の舞台・モデルとなった街や建物などをファンが訪問し、その作品世界を追体験する行為のこと)」である。

・「アニメファンの中には、アニメやそれを取り巻く文化に強い思い入れがある場合や、それが自身のアイデンティティ形成に強く関係している人にとっては、自分の精神的な中心に関わる、宗教的な巡礼にも劣らない「聖地巡礼」となっている場合もある」

・ファンどうし、そしてファンと場(聖地)とが双方向であること、場への(ファンの)到来を受け入れる姿勢、これが「聖地化」のキーワードである

・筆者の主張としては、これを2020年によってもたらされるインバウンド市場の増加と連結できるのではないか?

 

■メモ

これは2012年の記事ですが、聖地巡礼についてこんなことが書いてありました。

「あんまり露骨にやられるとたぶんやっぱり、そうですねやっぱ、そういうとこあると思います。なんて言うんですか、先にたぶん打ち出すっていうよりも、実はそこが舞台になってるんじゃないかっていうような形であとあとなんか分かったほうがたぶん人が来るのかなって。最初から、なんか全面的に押し出しちゃうと、ちょっと。」

 やはりユーザー(アニメファン?)にはファンらしく主体的に動いているという感覚を起こさせるのが大事で、それをこちら側が意図していると感じると熱が冷めてしまうんですね。聖地巡礼は、その聖地を特定(推理)することから始まるようです。

 

 また、聖地巡礼スポットを紹介するサイトもあるようです。なんと5000スポットもある…!ちょっと見てましたが、時をかける少女って東京らしいです!うん、ぜひ行きたい…!笑。でもやっぱり5000ってこれかなり飽和してきちゃっているんじゃ。。となると、認知的なところや顧客層のところに課題がありそうです。もしくはそれ以前のところか。

 何はともあれ、流行りに惑わされず王道的に、作品自体へのアクセスを高め、そして作品自体への関与を高めることが結局は重要なんだなと思いました。