三色ボールペン情報活用術(斎藤孝、2003)★★★★ー0028
「とにかく整理をしないことには、活用もできない」という脅迫観念に駆られてしまう、これが落とし穴だ(略)この本で私が言いたいのは、自分の周囲に集まってきた情報を、本当に有効に活用するための基本技である。モノを整理する以前に大切なのは、頭の中を整理することだ。本書で取り上げる技は「脳内整理術」と言ってもよい。
日本の教育学者であり、作家でもある、明治大学文学部教授の斎藤孝氏による、三色ボールペン方式を起点に「情報との接し方」を考える一冊です。昨日の「三色ボールペンで読む日本語」で紹介している、赤と青と緑の三色を巧みに使って本を読む方式をもっと大きく捉えて、インプットをするということに示唆を与えてくれています。
■課題意識
昨日に引き続き「今までの我流に近い三色ボールペン方式を本家流に矯正すること」を目的に読みました。
■気付き
今回はたくさんの差異が見つかりました。
①線を引くだけではなくもはや絵のように
- キーワードを◯で囲む作業を加える
- 関連したものをつなげる、線を引っ張る
- コメントももっと多くて良さそう
このキーワード選定って結局のところ仮説でしかないので、今後の課題は「いかに読む前にその仮説の精度を高められるか」ですね。これたしか速習法とかいう方法で軽く提言されてたっぽいので、そっちちょっと見てみます(速習法紹介記事リンク)。
②真剣に読み込む本を決める
ゲーテは、『ゲーテとの対話』(岩波文庫)で、エッカーマンに対して、「重要なことは、けっして使い尽くすことのない資本を作ることだ」と言っている。
二重引用になってしまいましたが、しかし、なるほどなと思いました。つまり、自分の中にその考え方・価値観を自分色で完全に取り入れるべきってことだと思ってます。そのためには、これという一冊を決めてこれでもかという程読み込んで、文字通り自分の血肉にする必要がありそうです。
私の場合エッセンスメモを作っておりますので、これを読み込んで脳みそのしわに刻み込むのはもちろん継続してやろうと思ってます。ですがこれに加えて、良書と呼ばれる本を決めて、それに対しては従来の多読方針ではなく、超精読方針で向き合っていく、というスタイルをうまく使い分けていきたいと思います(例えばカーネギーの「人を動かす」とかですかね)。
■気付き2(読んでいて感じたこと)
この三色ボールペン方式の本質って以下の4つが成立しているからこそ、「いい方法」だと言えるんだなあと感じました。考えてはいないです。以下ただのメモです。
- 主観と客観を分けて読むことを強制する
- 緑によって筆者の主張を自分自身に引き寄せ取り入れる
- 自分にとって意味のある情報を選抜する
- 視覚的に構築し理解の質と再現性を高める
三色ボールペン情報活用術 (角川oneテーマ21 (B-43))
- 作者: 斎藤孝
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2003/06
- メディア: 新書
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