コペルくん的読書日記

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残業ゼロ! 仕事が3倍速くなるダンドリ仕事術(吉山勇樹、2008)★★ー0025

なんとなく仕事をし、なんとなく日々を過ごしていると、なんとなく人生は終わってしまう!

 株式会社ハイブリッドコンサルティング代表取締役CEOの吉山勇樹氏による、「段取り良く仕事するための具体的なノウハウリスト」となる一冊です。事前に仕事の全体像を描き、用意周到に仕事を進めるスキルは、どのような職種にも通じるスキルです。今回は、時短術的なところで、ノウハウを持ってくる読み方をしました。最も気になった「引き出しをたくさん持つ」ということについて少し考えていきたいと思います。

 

①手段の選択肢は多いに越したことはない

1つのゴールに向けていくつも選択肢があれば、あらゆる方向から最前案は何なのかを考え、その中から厳選することができます。

 最近では、選択肢の多さは必ずしも幸福ではないという説が有力になってきましたね(心理学者バリー・シュワルツ氏もTEDにて講演されています)。ざっくりと理由だけお伝えすると、あまりにも多くの選択肢を前にすると人は選択することが非常に難しく感じるから、選択肢が多ければ多い程機会損失を感じやすいから、ということでした。

 たしかに、かなり納得です。私も思い当たることがかなりあります。

 しかし、この本質は「何を最重要視するか」という自分の中の優先順位付けの基準がないことにあると思います。

 例えば就職する際に、「企業を選ぶ」という表現を使いますが、その際に迷うのはまさにそれで、自分にとって何が最も重要なものかを決めれていない、言い換えれば、どの不都合に目を瞑るかを決めることができていない、ということだと思います。

 であれば、まずその優先順位をしっかりつけようよ、ということになるのですが、すぐ目の前の目標を解決する手段を決定する上では、おおよそ何が最も大切な評価軸かが決まっていることが多いと思われるので、今回は次に進みます(詳しくは「ザ・コーチ(前記事ー0011)」をお読みください)。とすると、出来るだけ打ち手を上げておいた方が高い成果を出せる確率が高まりまることには異論がないかと思います。

 

②手段の選択肢を効率的に挙げるためには

 では、具体的にどのようにしてその選択肢を増やすことが出来るのでしょうか。

選択肢を増やすためには、経験も必要ですが、周囲を巻き込んで、他にアイデアはないか、とざっくばらんに相談することも有効です。

選択肢を広げるためのデータ管理を!(略)成功事例や失敗事例を毎回自分なりに整理し、ナレッジベースとして保存して次の仕事に活かしていく

 つまり、ポイントは二つ。自分以外の頭も使うことと、それら全てを一括でデータ管理していつでも引っ張りだせるようにしておくことです。

 こうやってその目標を達成する選択肢をいくつも上げ、用意しておいた評価軸を元に最良の選択肢を決める、そうすることによって、最大の成果を出していくというわけです。これは昨日読んだ「レバレッジ時間術(前記事ー0024)」の仕組み化にも通じるところですね。今後こういう意思決定系(選択肢を増やす方法、と、それを決める評価軸)をいかに効率的にやっていくか、そういう仕組みを作れるかどうかが勝負かなと思いました。私もコツコツ作っていきたいと思います。

 

残業ゼロ! 仕事が3倍速くなるダンドリ仕事術 (アスカビジネス)

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